思春期のお子さんを持つお母さんから、こんなお悩みをお聴きすることがあります。
以前は学校であったことや、友達のことをいろいろ話してくれたのに、最近は前ほど話してくれなくなった。
「今日、学校どうだった?」と聞いても、「う~ん」「普通」「別に・・・」と、曖昧な返事しか返ってこない。
学校のことをもう少し聞きたくても、「うるさいな!」と不機嫌になり、そのまま自分の部屋へ行ってしまう。
何を考えているのか分からない。学校で嫌なことがあるのではないか。何か悩んでいるのではないか・・・
親としては、心配になりますよね。
だから、もう少し聞こうとする。けれど、聞けば聞くほど嫌がられ、ますます話してくれなくなる。
そして、こちらが大切なことを話そうとしても、「分かってる」「後でやる」「うるさい!」と、聞き流されてしまう。
「以前は、もう少し素直に話してくれたのに」
「どうして、こんなに会話ができなくなってしまったんだろう」
と思春期のお子さんとの関係に、戸惑っているお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
子どもが話してくれない。そして、こちらが話しても、子どもは耳を傾けてくれない。
一見、別々の悩みに見えますが、今の私は、この二つはつながっていたのだと思っています。
「親をなんだと思ってるの!」と怒っていた私
私も以前は、子どもが私に話しをしてくれないことにも、こちらの話を聞いてくれないことにもイライラしていました。
こちらは子どものためを思って、一生懸命に話している。
それなのに、「分かってる」「うるさい」と話を遮られたり、不機嫌になって自分の部屋へ行ってしまったりする。
そんな態度を取られるたびに、「親をなんだと思ってるの!」と、腹を立てていました。
私は仕事をしながら家事もして、子どもたちが困らないように、いろいろなことを考えてきました。
必要なことを伝え、先回りして準備し、ずっと子どもたちを支えてきたつもりです。
それなのに、私の話を面倒くさそうに聞き流される。
まるで自分の存在を軽く扱われているようで、
「誰のために、ここまでやっていると思っているの?」
「その態度は何なの?」
という怒りが湧いていました。
でも今振り返ると、私は怒っていただけではなかったんですよね。
本当は、子どもともっと話したかった。
何を考えているのか知りたかった。
子どもと心を通わせたかった。
こんなに大切に思っているのに、私の思いが伝わらない。
話しかけても会話が続かず、親子なのに分かり合えない。
そのことが、私はとても悲しかったのだと思います。
そして今、自分の子育てを振り返ってみると、当時の私が気づいていなかったことがあります。
それは、私も、子どもの話を聴いていなかったということです。
私は子どもの話を聴いているつもりでした
以前の私は、子どもが悩みを話し始めると、
「だったら、こうすればいいんじゃない?」
「そんなふうに考えていても仕方がないよ」
「で、結局どうするの?」
と、すぐに答えを出そうとしていました。
子どもには、できるだけ困ってほしくない。
間違った方向へ進んでほしくない。
私が知っていることを教えて、少しでも早く悩みを解決してあげたい。
それが子どものためだと思っていました。
だから当時は、自分が子どもの話を聴いていないなんて、まったく思っていなかったんです。
むしろ、「私は、この子のことをこんなに真剣に考えている」と思っていました。
でも今なら分かります。
子どもがまだ気持ちを話している途中で、「それなら、こうすればいい」と私の答えを渡すことは、子どもの話を聴くことではありませんでした。
私は子どもの言葉を耳には入れていても、その奥にある気持ちを聴かず、「アドバイス」をしていたのです。
働く女性が家庭に持ち帰っていた「問題解決モード」
特に、長い間仕事をしてきた女性は、誰かから悩みを聞くと、すぐに解決策を考えるクセがついています。
仕事では、何か問題が起きたときに、「そうなんですね」「困りましたね」と、ただ話を聞いているだけでは済まないことが多いですよね。
何が原因なのかを考える。
どうすれば解決できるのかを判断する。
できるだけ早く結論を出し、行動に移す。
私たち働く女性は、仕事をしている間、この「問題解決モード」をずっと使っています。
私自身、長年の会社員生活では、管理職として、「どうしようかねえ」と一緒に悩み続けるのではなく、
「では、こうしましょう」と解決策を出すことを求められてきました。
早く結論を出す。目標から逆算して動く。問題が起きたら、できるだけ効率よく処理する。
それができることが、「仕事ができる」ということでもありました。
けれど、その思考は、会社を出たからといって自動的に切り替わるわけではありません。
私は家に帰ってからも、子どもの悩みを仕事の問題と同じように扱っていました。
子どもが悩んでいると、「原因は何?」「それなら、こうすればいい」「いつまでに決めるの?」と、無意識に問題を解決しようとしていたんです。
子どもは、気持ちを聴いてほしかっただけかもしれない。
まだ自分でも分からない思いを、言葉にしようとしていただけかもしれない。
でも私は、子どもが話し終わる前に、解決へ向かわせようとしていました。
アドバイスすることは、聴いていないこともある
もちろん、アドバイスそのものが悪いわけではありません。
子どもから、「お母さんだったらどうする?」「どうしたらいいと思う?」と意見を求められたときに、自分の考えを伝えることは問題ありません。
でも、子どもがまだ気持ちを話している途中なのに、「それは違うよ」「そんなふうに考えても仕方がない」「こうすればいいじゃない」と答えを被せてしまったら、子どもはどう感じるでしょうか。
「私の気持ちは分かってもらえなかった」「結局、お母さんの意見を聞かされただけだった」「何を話しても、またアドバイスされる」
そう感じることが続けば、だんだん親に話さなくなるのも無理はありません。
そして、自分の話を聴いてくれない相手の話に、耳を傾けたいとも思えなくなりますよね。
私は子どもの話を聴かずに、「私の話はちゃんと聞きなさい」と言っていたのです。
子どもの姿は、私の内側を映していた
当時の私は、「どうして、この子は私の話を聞かないんだろう」と、子どもの方に問題があると思っていました。
もっと分かりやすく言わなければ。もう少し強く言った方がいいのかもしれない。何度も繰り返し教えなければ。
そうやって、子どもを変えようとしていました。
でも、本当に私が気づく必要があったのは、子どもの態度ではありませんでした。
私は、この子の話を聴いているだろうか。
そこだったんです。
自分は子どもの話を最後まで聴かず、自分の考えを伝えている。一方で、子どもには私の話を最後まで聞いてほしいと思っている。
自分がしていないことを、相手には求めていたんですよね。
自分が聴いていないから、相手も聴かない。自分の内側で起きていることが、目の前の子どもの姿として、そのまま現れていただけだったのです。
娘が「将来が怖い」と泣き始めた夜
先日、わが家でも、こんなことがありました。
高校生の娘と進路や将来について話をしていたとき、娘が突然、「将来が怖い」と言って泣き始めたんです。
何が怖いのか、娘自身にも、うまく言葉にできないようでした。
以前の私だったら、「何が怖いの?」「こう考えれば大丈夫だよ」「今からそんなに心配しなくてもいいじゃない」と、理由を聞き出し、前向きな答えを渡そうとしていたと思います。
娘が泣いている状態を、早く終わらせようとしていたかもしれません。
でも、その日は、すぐに答えを出そうとはしませんでした。
「怖いのか~・・・」「何でだろうね??」と、その気持ちをそのまま受け止めながら、ただ横に座って娘の話を聴いていました。
分からないものを無理に言葉にさせず、前向きにさせようともせず、娘の中から出てくる言葉を待ちました。
その日の夜、寝る前に娘の身体をマッサージしていると、娘が、「いろいろ話を聞いてくれてありがとう」と言ってくれたんですよね。
娘の悩みが、その日にすべて解決したわけではありません。「怖い」の正体が、はっきり分かったわけでもありません。
けれど娘にとっては、答えを教えてもらうことよりも、分からない気持ちを、分からないまま受け止めてもらえたことが必要だったのだと思います。
その言葉を聞いたとき、問題を解決することよりも大切なことがあると、改めて感じました。
フラワーエッセンスで変わったのは、話の聴き方ではありません
私が娘の話をそのまま聴けるようになったのは、「子どもの話を途中で遮らないようにしよう」「アドバイスを我慢しよう」と、話の聴き方を練習したからではありません。
心の中に、「早く答えを出して」「いつまで悩んでいるの?」という焦りがある状態で、口だけを閉じていても苦しいですよね。
それに、言葉に出さなくても、その焦りは表情や態度からこどもに伝わってしまいます。
私がしたこと。それはフラワーエッセンスを取り入れながら、自分の中にある「価値観」や「信念」を解放していったことでした。
なぜ私は、すぐに答えを出したくなるのか。
なぜ、子どもが迷っていると不安になるのか。
なぜ、何でも早く解決しなければならないと思うのか。
その奥にある自分の気持ちを、一つひとつ受け入れていきました。
すると、「アドバイスしないように我慢する」のではなく、自然と子どもの話を聴けるようになっていったんです。
子どもの中から答えが出てくることを信じられるようになったから、先回りして答えを渡す必要がなくなりました。
変わったのは、話の聴き方ではありません。子どもを見る、私の在り方そのものが変わったからなんですよね。
子どもともう一度、心を通わせるために
子どもが話してくれなかったり、こちらの話を聞いてくれなかったりすると、私たちは子どもを変えようとします。
けれど、目の前の子どもの姿は、自分の内側で起きていることを教えてくれているだけなんですよね。
「どうして、この子は話してくれないの?」
「どうして、私の話を聞いてくれないの?」
と、子ども側に答えを探すのではなく、
「私は、この子の話を聴いているかな?」
と、自分に聞いてみる。
そして、もし聴けていないことに気づいたら、
「私は、なぜ子どもの話をただ聴くことができないのだろう?」
と、もう一度自分の心に聞いてみてください。
そこを丁寧にたどっていくと、自分でも気づいていなかった「価値観」や「信念」が見えてきます。
ご自身の「価値観」や「信念」に気づき、解放していくことで、「アドバイスしないように我慢する」のではなく、自然と子どもの話を聴けるようになります。
子どもの話を聴くために必要なのは、上手な聴き方を覚えることではありません。
まずは、自分の心の声を聴き、自分を縛っている「価値観」や「信念」から自由になること。
自分が変わると、目の前の子どもとの関係も、自然と変わり始めていきますよ♡
一人では気づきにくい「心の声」を整理してみませんか?
自分を縛っている「価値観」や「信念」は、自分にとってあまりにも当たり前になっているため、一人ではなかなか気づけません。
誰かに話を聴いてもらい、言葉にしていく中で、
「私は、こんなことを不安に思っていたんだ」
「だから、子どもに早く答えを出してほしかったんだ」
と、初めて分かることがあります。
もしよかったら、私のところへお話しに来ませんか?
毎月、人数限定で初回無料セッションを行っています。
今の気持ちをゆっくりお聴きしながら、一緒に心の中を整理していく60分です。
うまく話そうとしなくても、何に悩んでいるのかが、まだはっきり分からなくても大丈夫。
一人で考えていると、いつも同じところをぐるぐるしてしまう。
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